2025.07.23
お参りが楽しくなる自然石型のお墓が密かなブームに
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岩肌を残すことで多彩でダイナミックな表情に
日本の伝統的なお墓の形といえば、四角い石を積み上げた和型が一般的ですが、近年は横長の石を置いた洋型のほか、お墓専門のデザイナーがコンセプトなどを基に設計したデザイン墓石、あるいは施主及び故人の思いや趣味、要望などに基づいてデザインした自由型(完全オーダー墓石)などがありますが、最近は山から採掘された岩肌をそのまま残して(あるいは割肌状に加工して)家名やお題目、墓碑銘など彫刻する部分だけを平らにカットして磨いた、多彩で野趣あふれる表情を楽しめる(世界に一つだけの)自然石型のお墓も密かに人気を集めています。都内には自然石のお墓だけを集めた墓地(個別または集合墓)も登場しています。
自然石型のお墓を建てるには…
ただし自然石型のお墓に使える石種には、岩石の種類や採掘方法などによって向き不向きがあり、どの石種でもつくれるわけではありません。そもそも墓地・霊園の使用規則やご住職の考えで、自然石型のお墓が建てられないケースもありますので、前もって石材店などに確認しておきましょう。一般的な石種の使用例として、国産材では、宮城県産「伊達冠石」「蔵王石(油石)」、福島県産「深山ふぶき」、茨城県産「つくば石」、神奈川県産「本小松石」「根府川石」=写真上、新潟県産「千草石」、岡山県産「万成石」、愛媛県産「伊予青石」など、輸入品では中国産「康美青」「栗花石」、インド産黒みかげ石などが挙げられます(それ以外も多数あり)。また石材の色や形、大きさなどが一つひとつ異なりますので、既存の墓石に気に入ったものがあったとしても、それとまるっきり同じものはつくれず、あくまでも(石材店の技術やセンス、実績などを信じて)同じような雰囲気で原石からつくってもらうか、そのイメージに近い製品を探してもらうことになります。それだけに、自分のイメージどおり、またはその期待を上回るお墓が完成した時の喜びや満足感(納骨式に参列された方への優越感)は、他の規格型では味わえない格別なものとなります。
よりリーズナブルな価格で建てるには…
自然石型のお墓を少しでもリーズナブルな価格で建てたい場合、最低限の加工設備と技術を持った石材店にお願いするのがベスト。また原石の調達から加工、施工、お引き渡しまでに多少時間がかかることが予想されますので、「ぜひ自然石型でつくってみたい」という方は、余裕をもって早めに相談したほうがよいでしょう。
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