2026.05.28
「お墓」価格も、もはや値上げは不可避の状況へ
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2022年以降の直近4年間は慢性的なインフレ状態に
総務省統計局のデータを見ると、近年、日本の消費者物価指数(CPI)が顕著に上昇したのは、令和4(2022)年以降のことです(上写真=物価高のイメージ)。日本銀行は、金融政策運営の枠組みのもとで「安定した2%超のインフレ継続」を目標に掲げていますが、582品目を対象とする総合指数、すなわち天候による価格変動が大きい「生鮮食品」及び海外の環境に影響されやすい「エネルギー価格」を含めた総合的な物価値を年次ベースで見ると、直近4年間はインフレ(物価上昇率が年2%を超えた状態)が慢性的に続いており、これは消費税アップ時(税率5%になった1997年と、同8%になった2014年)を除くと30年ぶりとなります。ちなみに、今年1月の物価指数を品目別に見ると、前年同月比で物価上昇率が特に目立ったのは、コーヒー豆(上昇率51.0%)、うるち米(同27.9%)、チョコレート(同25.8%)、穀物(同12.0%)、おにぎり(同11.8%)などが挙げられます。
中国の経済政策の転換や円安の長期化もコストアップの要因に
値上げの問題は、中国をはじめとする海外製品への依存度が大きい石製品も例外ではなく、さまざまな事情により避けられない見通しです。元高円安が長期化していることに加え、これまで中国から輸出する石製品に認められていた特例措置(中国国内での仕入れや加工工程で発生する13%の増値税〔付加価値税〕のうち最大9%が輸出時に還付される制度)が今年4月より廃止されたことで、日本側の仕入れ価格が10%ほど値上げされたことが大きな要因として挙げられます。さらに、米国(及びイスラエル)・イランの戦争に起因するナフサ(原油を精製した軽質な石油留分)不足により、それを原料とする石化製品(石材関連では、接着剤や塗料、溶剤、ラップ等の副資材など)が品薄または欠品状態となり、在庫があったとしても大幅に値上がりしています。
新規や修繕、改葬などお墓を取り巻く価格上昇は避けられない見通し
中国で増値税の還付制度が廃止されたのは、これまでの薄利多売(安売りによる市場独占)から脱却し、付加価値の高い製品販売へとシフトするためで、還付制度が再開されることはまずないでしょう。すでに一部の石材店では、お客様に価格改定(値上げ)を告知している事例もあり、新規購入だけでなく字彫りや修繕・改葬費用なども含め、お墓を取り巻く価格上昇はもはや避けられない見通しです。
