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2026.10.26

公営墓地に広がる「墓所返還支援」の動き

目次

制度の内容・支援の割合などは自治体ごとさまざま

地方自治体が運営する公営墓地で、墓地の有効活用や無縁化対策などを理由として、墓所を返還(いわゆる「墓じまい(改葬)」)する際に経済的な負担を軽減する制度を設けている自治体があります。制度の内容は、①墓石の撤去・原状回復費を助成するもの、②墓所返還時に既納の墓地使用料を還付するもの、③一般墓地を返還して合葬墓へ移る場合に使用料を無料または減額するものなどさまざま。支援の割合は自治体により異なりますが、業界誌『月刊石材』(㈱石文社)が今年10月初旬、自治体の公式サイトや条例、規則等をもとに調査したところ、墓所返還に関連する現行の制度・措置が北海道から九州まで45の自治体で確認されました。

墓地返還時の原状回復で最大44万円を助成する自治体も

たとえば、千葉県の市川市霊園では、一般墓地を返還する際の原状回復費について、普通墓地で21万~最大44万円を助成(芝生墓地も一律75,000円の助成限度額あり)し、さらに既納の墓地使用料の一部返還や、一定の条件を満たした返還者が合葬式墓地へ公募以外で(生前・遺骨合わせて2体まで)申し込める特例を設けています。同県浦安市では、墓所返還時の墓石撤去など原状回復費を上限15万円まで補助しています。秋田市では、未使用の墓所を返還すると使用料の全額、使用後も50%還付。東京都では、使用許可後3年以内は使用料を半額還付(上図は合葬墓への施設変更制度の案内)。大阪府泉大津市では、15年未満で永代使用料50%、15~30年未満で30%還付されます。また墓地を返還して合葬墓へ改葬すると使用料が無料または半額になる自治体も複数あり、栃木県では栃木市(1体分無料)や佐野市(通常1体6万5,000円が、遺骨数に関わらず無料)、大阪府泉佐野市(通常10万→5万円)、兵庫県神戸市(1体5万→2万5,000円)などに見られます。

契約・着工前に自治体へ支援有無の確認を

上記の調査は、全国すべての自治体を対象にしたものではないため、同様の支援制度・措置を設けている自治体は他にもあるかも知れません。家族や親族に相談せず、自己判断だけで「墓じまい(改葬)」を進めるとトラブルを招きますが、現在使用中の公営墓地があり、縁故者の了解を得たうえで「墓じまい(改葬)」を検討・計画中の方は、契約または工事を着工する前に、地元の自治体(または建立した石材店に)支援制度の有無について確認してみるとよいでしょう。