2026.07.15
愛しい故人の遺骨を口に含む「骨噛み」の風習
目次
合わせて偲ぶ)特別な場所なのです。冒頭の土砂災害に話を戻しますが、その原因と責任の所在が明らかになり、一日も早く納骨できる日が来ることを願わずにはいられません。土砂災害で犠牲となった娘さんと一体化するため
静岡県熱海市伊豆山地区で大規模な土砂災害が発生してから、今月7月3日で5年が経過。記録的な豪雨により5万5000立法メートル(25メートルプールで100杯以上)の土砂が逢初川下流の住宅街に流れ込み、災害関連死1名を含む28名が犠牲となりました。土石流の起点(写真上は近くにある伊豆山神社本宮)となった上流山間部の違法な盛り土が被害を拡大させた原因との指摘もありますが、いまだ刑事・民事ともに責任の所在は明らかになっていません。この土砂災害で娘さんを亡くした70代の女性は、いまも納骨できずにいます。その娘さんの火葬の際、娘さんと一つになるため「遺骨のかけらを拾って食べた」と、今年3月に行なわれた裁判の証人尋問で語っています。「私が産んだのだから、また私の体に戻して、またいつの時代にか生まれ変わってきてくれたらいいな」と、その理由を説明しています。
日本の一部地域に残る「骨噛み」の風習
東北や新潟、愛知、兵庫、愛媛、南九州など日本の一部地域に、火葬後の遺骨を口に含んで噛む「骨噛み」という弔いの風習が、割と近年まであったことが確認されています。これは「故人の魂を自分の中に取り込んで一体化したい」「大切な人を失った悲しみの表現」「故人の力や知恵を受け継ぎたい」といった死生観にもとづくもので、俳優の勝新太郎さんや高倉健さんがそれぞれ身内の遺骨を食べたことが知られており、料理愛好家の平野レミさんも骨噛みの体験をテレビで告白しています。なお、火葬時に遺体を載せる台がステンレス製の場合、ステンレスに含まれる六価クロムが長時間にわたる高熱により発生し(耐火セラミック製の場合は未発生)、それが遺骨に付着することが判明しています。六価クロムは、人体に触れると皮膚の炎症を引き起こす発癌性物質で、水に溶けやすく、遺骨を素手で洗ったり、大量に口に入れることは健康上よくないとされるので、骨噛みをする場合は、事前の確認や注意が必要です(六価クロムを無害化してくれる粉骨サービスもある)。
歌謡曲『骨まで愛して』が昭和40年代にヒット
昭和歌謡『骨まで愛して』というヒット曲もありますが、お墓とは、それほどまでに大切な人の遺骨を納める手を
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