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なぜ日本人は、故人のお骨を大切にしてきたのか

目次

『監察医 朝顔2』では母の面影を偲ぶ大切な象徴として(ネタばれあり)

フジテレビの月曜9時(月9)に放送されている『監察医 朝顔2』は、上野樹里さん演じる新米法医学者・万木(まき)朝顔と、その父でベテラン刑事・万木平(時任三郎)との親子関係を軸として、事件の謎を解き明かしたり、夫婦や家族の絆などをシュールに描いた人気ドラマです。朝顔は、東日本大震災で母・里子(石田ひかり)を亡くした過去があり、それ以来、行方不明となった母の手がかりを探すために東北の被災地・仙ノ浦(架空の地名)を訪ねるのが父娘の休日の日課という設定になっています。3月8日放送の第17話では、その母の遺骨(指の骨)が発見され、入院中の朝顔の祖父・嶋田浩之(柄本明)と遺骨になった娘(=朝顔の母)が再会を果たすシーンがしんみりと描かれています(上記画像はYouTube画像より。その後、祖父は娘に導かれるように旅立っていく)。

ドラマを再現したようなニュースが放送2日後に

その放送から2日後の3月10日、このドラマを再現したようなニュースが全国紙に出ていました。宮城県東松島市内で先月発見された遺骨の身元が、夫と長男の3人で暮らしていた女性A子さん(当時61歳)であることが鑑定結果で判明し、その遺骨が10年越しで長男に引き渡されたというものです。土中で白骨化していたA子さんの遺体は、海岸近くの会社の敷地内で割烹着などを着た状態で発見され、その後の調査で、A子さんは勤務先から避難する際に津波に巻き込まれた可能性があるとのことでした。遺骨を引き取った長男は「母がいなくなって10年間、相談したり頼りたい時がたくさんありました。今後、前を向いてしっかり生きていこうと思います」とコメントしていました。

お骨は、故人の存在証明や一族の家系を辿れる大切なもの(重要証拠)

2018年9月7日付けの本コラムで、日本仏教に影響を与えた儒教の世界観は、生きている人間は精神(魂)と肉体(魄)が合わさった状態で、死ぬとそれが分離し、魂は天上へ、魄(=骨)は地下へ行くと信じられていることを紹介しました。それだけに、日本人にとって肉親の遺骨は、故人の存在を証明したり一族のルーツを辿ることができる大切なものであり(ただし焼骨をDNA鑑定することは不可)、それをどこに、どのように祀るかということは、実は遺族や子孫の生き方を左右する重要な問題でもあるのです。