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2023.08.28

死ぬのが怖いのは「お墓」の責任?

目次

「樹木葬」を取り上げた広告作品が朝日広告賞グランプリに

絵本のような爽やかなタッチで、上品なピンク色の洋服(おそらくワンピース)に白いスニーカーを履いた女の子の足元を描いた水彩画風の作品(画像上)と思いきや、その中に小さい文字でこう書かれています。

「死ぬのが怖いのは、冷たいお墓にも責任があると思う。」

実はこれ、2022年度・第71回朝日広告賞の一般公募・新聞広告の部でグランプリに輝いた、プロの若手クリエーター3名による作品です。課題は曹洞宗真光寺(千葉県袖ケ浦市)から出された「真光寺『樹木葬』」で、死生観やお墓のあり方について社会に問いかける作品となっています。あくまでも公募企画のため、実際に広告として掲載されることはありませんが、この爽やかな情景とシュールなコピーがあまりにも対照的で一瞬ドキっとさせられました。その反面、「そうなんだ、そういうことなのか」という新たな気付きもありました。

審査員をうならせた新しい視点とは

ネット上の受賞者インタビュー記事によると、本作品のコピー担当者は、樹木葬に関するSNSのコメントなども参考にし、「死生観や樹木葬について、社会に対して言えることは何か、より大きな視点でコピーを書けないか考え抜いて浮かんだのがこのコピーだった」と振り返っています。またグラフィック担当者は、あえて木を描かなかった理由として「影で自然を感じてもらえるように」と述べています。審査評は「(日本の伝統的な)冷たいお墓に入るより、こういうお墓がいい、と思わせる強さがある」「あんなところに入るくらいなら、自然の中がいいよね、という気付きを与えてくれる」など、「例年とは全く違う新しい視点で秀逸」として多くの審査員をうならせたそうです。

業界と世間で異なる「お墓のイメージ」が浮き彫りに

誤解がないよう一応前置きしますが、本コラムでこの話題を取り上げたのは、和型墓石を否定・揶揄したり、樹木葬を特段称賛するためでもありません(そうした意図は全くありません)。その評価や賛否は別として、日本の伝統的な和型墓石に対するイメージが、業界と世間一般でこれだけ(審査員が共感するほど)違うという事実を単に伝えたかったからです。また、こうした商業的な戦略やメッセージにお墓のイメージを大きく変える潜在的な効果があることも改めて学びました(この企画を通じて世間の注目を集めることで、結果的に広告掲載と同じ効果も生まれている)。