2022.10.24
お墓の定期的なメンテナンスを忘れずに…
目次
「年1回以上」のお墓参りが7割以上という結果に
朝日新聞が実施したアンケート調査(回答者数2281人)で宗教的行事への参加の有無を尋ねたところ、78%が「はい」と回答。その参加理由(複数回答)で最も多かったのが「お彼岸やお盆に墓参り」(1362人)でした(今年9月17日付け)。また「お墓参りの回数」について質問した別のアンケートでは、1年間に1回以上お墓参りに行く人が7割以上いることも明らかになりました。しかし、残念なのは、その回答で最も多かったのが「お墓参りはしない」(3割弱)だったことです。もともとお参りする気がないのか、あるいは行きたいと思っているが(時間・金銭・健康など何らかの理由があって)行けないのか、その真意までは分かりません。いずれにせよ、お参りできる状況であれば、せめて1年に1回くらいはお墓参りを心掛けたいものです。
気付かないうちに汚染や劣化、破損などが発生していることも
「かれこれ3年以上お墓参りに行っていない」という方は、近いうちにぜひお参りをしてください。お墓も定期的なメンテナンスが必要で、気付かないうちに汚染や劣化、破損などが進んでいることがあるからです。たとえば、地震や台風、積雪、植栽等の影響でお墓が傾いていないか、飛来物による欠損等はないか、目地(石の継ぎ目をふさぐ充填剤)が切れていないか、花立てや香炉、ローソク立てなどの付属品が損傷していないか、石塔及び墓誌(法名碑)の文字・家紋に入れた塗料・金箔が剝がれていないか、水垢や錆、カビ、コケ、植物性または動物の糞などの油脂等で表面が汚れていないか、生い茂った雑草や枯れ葉が周囲の墓地に迷惑をかけていないか――といったことです(=上図は『お墓参り手帳』お墓のメンテナンスより)。
石材店によってはお墓参り代行サービスも
お墓の汚れ落としや表面をキレイに整えるメンテナンス用品は、コンビニやホームセンターなどでも扱っていますが、それは一時しのぎの簡易的なもので、汚染や経年劣化の激しいものを完全に落とすことはできません。石材店によっては、お墓の点検や簡易クリーニングを兼ねたお墓参り代行サービスを請け負っているところもありますので、どうしてもお参りできない場合は、被害が拡大したり、手遅れにならないうち、石材店に相談してみるとよいでしょう。その点検で必要な補修やメンテナンスがあれば、何をすべきか提案してくれるはずです。年内にお墓を整えて、清々しい気持ちで新年を迎えたいものです。