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2023.08.10

画期的「ひかり拓本」スマホ版アプリが完成!

目次

誰でも手軽に非接触・非汚染・短時間で拓影を作成

石碑等に刻まれた文字や文様を紙に写し採る伝統的技法を「拓本」と言います。文字の部分を紙の上から鉛筆等で擦って写し採る「乾拓」のほか、被拓物(拓本の対象物)に紙を水貼りして密着させ、墨を染み込ませたタンポ(拓包)で表面を叩いて写し採る「上墨」(魚拓や版画などと同じ「湿拓」の一種)が一般的に知られていますが、いずれも被拓物と直に接触するため、汚染・損傷等の影響は多かれ少なかれ避けられませんでした(作業も天候に左右される)。しかし近年、被拓物に触れず(=汚さず)、短時間で拓影(拓本画像)を作成できる「ひかり拓本」という新技術が開発されており、そのスマートフォン版アプリ(iOS、アンドロイドに対応)がこのほど完成しました(写真上は三重県津市・真福院での作業風景。奈良文化財研究所提供)。

撮影も画像処理もスマホ1台で完結

ひかり拓本は、風化等で読みにくくなった石碑等の文字に横から光を当てて影をつくることで読みやすくする「側光法」の技術を応用したもので、津波や洪水、台風、噴火などの事実や教訓を伝承する「自然災害伝承碑」の電子情報化を目的に、奈良文化財研究所によって開発されました。被拓物に様々な角度から光を照射・撮影し、その影をもとに拓影を合成するという画期的な技術で、これまで撮影はデジカメ、画像処理はパソコンと別々の機材が必要でしたが、この専用アプリによってスマホ1台で手軽に採拓できるようになりました(価格は税込800円)。

墓じまいで解体・撤去する前に記念として

拓本は前述のとおり、自然災害の史実や教訓を伝承する目的以外に、採拓そのものを趣味として芸術的表現を追求している人もいます。採拓者の技術の良し悪しや個性がそのまま反映される上墨は味わい深いものがありますが、「やり方が分からない」「道具を揃えるのが大変そう(お金もかかる)」という人は、まずはお試し版としてひかり拓本から始めてみるのもよいでしょう。また昨今、改葬に伴う墓石の解体・撤去(いわゆる墓じまい)が増えていますが、解体する前に竿石や墓誌(法名碑)の文字をひかり拓本で採拓して記念に残しておく(あるいは新しい墓石にその文字を刻み直す)という使い方もあります。アプリの概要及びダウンロード方法などは同研究所ホームページ内「ひかり拓本プロジェクト」まで。動作確認機種に関する情報なども掲載されています。