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2026.02.16

過去から現代、未来へと受け継がれる石工用具

目次

軟石用で全国初「大谷の石工用具」が登録有形民俗文化財へ

栃木県宇都宮市大谷町に伝わる「大谷の石工用具及び関連資料」203件(写真上=宇都宮市HPより)が、国の登録有形民俗文化財に登録されることになりました。国の文化審議会が1月23日、文部科学大臣に答申したもので、軟石系の石工用具としては全国初、栃木県でも初の登録有形民俗文化財となり、来月3月20日㈮㈷から大谷資料館(宇都宮市)で見学できる(予定)ということです。

資料館など各地の施設で展示中

大谷石は、宇都宮市大谷地区で産出される凝灰岩。石質は軽量で加工しやすく、耐火・防湿性にも優れることから、主に建築用材として広く利用されました。産業としての最盛期は昭和40年代で、機械化が進む昭和30年代まで、石工による手掘りの採掘が行なわれていました(現在は切削機で採掘中)。本文化財は、平場掘りや垣根掘りなど地下の坑内掘りの作業に使用されたツルハシ類などの採掘用具をはじめ、切り出した石の運搬用具や修理用の鍛冶用具、問屋が専管した大谷石の販売関連の資料などで構成されています。

花崗岩など硬石系の石工用具では、これまでに庵治石の産地に伝わる「牟礼・庵治の石工用具」(香川県)や、北木石の産地に伝わる「北木島の石工用具」(岡山県)などが同文化財に登録されており、前者は高松市の石の民俗資料館(香川県高松市)で、後者はK’s LABO STONE MUSEUM(岡山県笠岡市)で実物がそれぞれ展示されています。上記以外では、伊吹山文化資料館(滋賀県米原市)、モニュメントミュージアム・来待ストーン(島根県松江市)、道の駅・大坂城残石記念公園(香川県土庄町)、石橋記念館(鹿児島市)でもかつての石工用具が展示されています。

2月27日㈮より大阪で、道具の使い方を生で見られる「技能グランプリ」開催

現在は道具や機械が発達したことで、これら石工用具を実践で使う場面はめっきり減ってしまいました。しかし石材業界では、厚生労働省が認定する「石材施工技能士」(種別は石材加工・石張り・石積みの3つ)という国家資格があり、そのうち石材加工作業はこれら石工用具とほぼ同じ道具を使って実技試験が行なわれます。第33回技能グランプリは各職種の日本一を決める大会で、今年は2月27日㈮から4日間、インテックス大阪をメイン会場として開催されます。石工用具の使い方を生で、間近で見たい方、ぜひ会場へ足をお運びください。