2025.12.15
朝ドラ『ばけばけ』ヘブン役トミーさんが怪談を告白
目次
小泉八雲のお墓参りで起きた奇跡の出来事とは
今年10月20日付けの本コラムでNHKの朝ドラ『ばけばけ』に関するエピソードを紹介しましたが、今回はその続編です。本作品は、明治期の文人ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)夫妻をモデルとした物語で、八雲の妻となる松野トキ役を高石あかりさん、夫となる英語教師レフカダ・ヘブン(八雲)役をトミー・バストゥさんが好演しています。12月3日放送の同局の歴史教養番組『歴史探偵』に両人がゲストとして出演。そこでトミーさんが明かしたエピソードが話題になっています。本作のオーディション後、トミーさんは都立雑司が谷霊園にある八雲夫妻のお墓を訪ねて「八雲の役を演じられるように」とお願いしたとき、蚊に刺されたそうです。それから数日後、役作りのために八雲の本を読んでいると、何とそこには「私が亡くなったら蚊になって、墓参に来た友達を刺したい」と書かれていたそうです。これにはビックリ!まさしく大役を射止めたトミーさんは、八雲から選ばれるべくして選ばれたということなのでしょう(妻・トキ役を演じる高石あかりさんも、八雲夫妻のお墓には何度もお参りに行かれたそうです)。
来待ストーン企画展「小泉八雲と松江の石」は来年3月29日㈰まで
本作の舞台、島根県松江市にあるモニュメント・ミュージアム「来待ストーン」では、冬季企画展「小泉八雲と松江の石‐八雲が惹かれた石の趣き‐」(写真上=同展パンフレット)が今月12月17日㈬から来年3月29日㈰まで開催されます。怪談好きの八雲は松江での滞在中、周辺の社寺や景勝地などを巡っており、その後、日本各地で見聞を広めたことで彼の著作が生まれますが、その中には「石」にまつわる記述も見られます。本企画展は、その著書に登場する様々な石をはじめ、松江周辺で巡った先々にある石造物や岩石などを紹介します。主な展示資料として、「幕末期の唐獅子図」(同館蔵『中村家資料』 松江石橋町の石工・中村乙右衛門ゆかりの掛軸)のほか、「天狗像」(石像彫刻家・坪内正史氏が来待石で製作。寄託資料)、「如泥石(宍道湖の波止石) 1/3模型」(来待石灯ろう協同組合が来待石で製作し所蔵)などが予定されています。本作のオープニングに登場する石の大亀像(古代中国の「亀趺碑」と呼ばれるもので、本来は長寿祈願の象徴「龍」を象ったもの)は、地元の月照寺にあり、人気の観光名所になっています。話題のロケ地巡りがてら、同企画展にもぜひお立ち寄りください。
