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人類普遍のテーマ「生死」を扱った映画作品

目次

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身近な死と接する重要な場面として描かれた宗教儀礼

映画のジャンルは、恋愛・ホラー・コメディ・歴史・SF・ドキュメンタリーなど様々ありますが、人類普遍のテーマとして「生死」を扱った作品も多く見られます。特にお葬式やお墓参りなどのシーンは、我々が日常生活の中で身近な死と接する(向き合う)場面としてよく描かれます。伊丹十三作『お葬式』、滝田洋二郎作『おくりびと』、吉村元希作『お墓参り』(自主映画)などは、その題材をストレートに取り上げた作品でした。洋画では、今年3月14日付けの本コラムで紹介したディズニー/ピクサーの最新作『リメンバー・ミー』が前評判どおり大ヒットとなりました。

コロッケこと滝川広志さん主演で、6月中旬に『ゆずりは』上映

実は、この6月中旬から上映される日本映画『ゆずりは』(加門幾生監督)もお葬式(葬儀社)を舞台にした作品です。原作は新谷亜貴子さんの同名の作品で、映画では、ものまねタレントのコロッケさんが本名・滝川広志として主演を務め、笑いの部分を完全封印し、葬儀社の営業部長・水島役を熱演しています。その職業柄、数多くの「死」に接してきたため悲しむ心を押し殺してきた、という人物設定で、彼が周囲の反対を押し切って、茶髪でピアスの若者・高梨(柾木玲弥)を採用したことから話が進んでいきます。水島は高梨との出会いによって熱い心と、ある事情で先立った妻への思いを取り戻すのですが、その先の展開はぜひ映画館でご覧になって下さい。ちなみに「ユズリハ」は福島以西に広く自生する植物で、その名称は、春に枝先に若葉が出た後、前年の葉がそれに譲るように落葉することに由来します。その命をつなぐ営みを世代交代によって家が代々繁栄していく姿に重ね合わせて、縁起物として正月の()()飾りなどにも使用されているそうです。

フリーアナウンサー徳光さんも太鼓判!

フリーアナウンサー徳光和夫さんは、本作品が上映されるに当たってコロッケこと滝川広志さんと対談しており、「誰でもいつかは死を迎える。大切なのはその時、自分の大切な人に何を遺せるか、どんな勇気づけができるかということ。そんなメッセージを感じました」と述べ、太鼓判を押しています。葬祭業者はもちろん、一般の若い年代の方にもぜひご覧いただきたい作品です。