2025.11.13
朝日新聞が「墓参りをしていますか」アンケート実施
目次
「はい」が7割、墓参回数「2、3回」が最多
秋のお彼岸前にピッタリな企画ということで、今年9月6日付けの朝日新聞に「墓参りをしていますか」というアンケート結果が掲載されていました。本アンケートは、同紙を購読する登録モニター2447人(性別・年齢など回答者の属性は不明)を対象に実施したもので、「はい」が70%(15年前と比べて3ポイント微減)、「いいえ」は30%という結果でした。「はい」の回答者に墓参の回数を聞くと、「2、3回」(40%)が最多で、以下「1回」(22%)、「4、5回」(21%)、「6~12回」(11%)と続き、「13回以上」(6%)という人もいました。よく行く時期を尋ねた質問(モニター全員、複数回答)では、「盆」が最多(1062人)で、以下「春の彼岸」(968人)、「秋の彼岸」(953人)、「故人の命日」(534人)などが続きます(=上図は家族によるお墓参りのイメージ)。
(お墓の)検討事項の上位を占める「墓じまい」
気になるのは、(お墓について)検討していることを尋ねた質問(全員、複数回答)で、「特に検討していない」が最多(1422人)だったものの、それに続く上位3つが「墓じまい」(合計949人)だったことです。その検討内容は「永代供養墓に預ける」(558人)、「近くの墓地や納骨堂などに改葬」(222人)、「散骨など自然にかえす」(169人)となっていました。墓参の理由を尋ねた質問(上記「はい」の回答者、2つまで選択)で、前回調査(15年前)で4位だった「習慣を子どもに伝えたい」が5位(156人)に後退し、その代わりに「墓が荒れる」(367人)という義務的な理由が4位になったことも、墓じまいの増加を予感させる遠因の一つといえるでしょう。
お墓参りにまつわる微笑ましいエピソードも
その記事には「(お墓が遠方にあり)親族に任せている」「大病を患った」「猛暑(熱中症の危険)で墓に行けない」など墓参や維持管理に関する悩みも紹介されていました。また5歳の娘を連れて、祖父の墓など年4、5回お参りしているという30代女性のコメントとして「娘は、会ったこともない『ひいじいちゃん』におにぎりを作ったり、珍しいお菓子を買ったり、お供え物を忘れない。まだ人の死を理解できないのに『お墓から出てきて食べる』と言い、かわいらしくいとおしい」といった微笑ましいエピソードも紹介されていました。こうした(ご先祖様を身近に感じられる)お墓参りができるのは、石碑と一対一で向き合える個別の墓所(一般墓や芝墓地など)ならではのこと。お墓には、そういうプライスレスな(お金では買えない)魅力や価値があるのです。
