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どうなる北方墓参―ウクライナ侵攻で日露決裂か

目次

ロシアが日本を非友好国に指定

平和の祭典・北京五輪の閉幕後、ロシアによるウクライナ侵攻が2月下旬に始まり、翌月の北京パラリンピック開催中も停戦することなく、両国による攻防戦が今なお続いています。現実空間での実戦+サイバー攻撃+情報戦というハイブリッド戦争となっており、禁輸政策や政府要人の個人資産凍結など、ロシアに対するNATO(北大西洋条約機構)諸国らによる経済制裁も一段と強まっています。こうした中、ロシア政府は、日本及び米国など48の国と地域を「ロシア連邦やその企業、国民に対する非友好的な国・地域」に指定。さらに同国で9日、クリール諸島(北方領土と千島列島のロシア側呼称)に進出する国内外企業への課税を原則20年間免除する法案が成立。これは北方領土をロシア主導で事実上の経済特区とするもので、日本政府は「日ロ間で議論してきた共同経済活動の趣旨と相いれない」として外交ルートを通じて抗議しました。

北方墓参はおろか、北方領土返還も絶望的に

第二次大戦末期、ソ連軍の突然の侵攻により北方四島(択捉・国後・色丹・歯舞の四島=写真上は知床峠からの眺望)を不法占拠された日本にとって、ウクライナ侵攻は他人事ではありません。2018年11月22日付けの本コラムで、当時の日露首脳会談(場所はシンガポール)での友好的な合意を受けて「北方領土返還が現実味を帯びてきた」と楽観的な見解を述べましたが、今回の軍事侵攻によりその可能性はほぼ消滅しました。また、元島民たちによる北方墓参(年3回実施)についても、2020年と翌年はコロナ禍により中止となりましたが(2020年は、チャーター機による北方領土上空慰霊が実施された)、こうした状況下で今年も中止となる可能性が高まりました。元島民には2月下旬、「自由訪問、北方墓参及び四島交流訪問」の案内が届いたばかりでした。

元島民たちの無念さと失望感

同じ日本人でありながら自分の生まれ育った土地を奪われ、戦後80年近く、自分の意志で、自分の好きな時にお墓参りに行けない元島民たちの無念さ、失望感たるや、いかばかりかと察せられます。来週3月21日㈪は国民の祝日「春分の日」です。お墓があり、お参りに行けることは、決して当たり前ではないこと、それはご先祖様のお陰であることを改めて心に刻みたいと思います。