2020.08.03
あなたなら何の花を墓石に彫刻しますか?
目次
永遠のメッセージを「花言葉」に託して
2017年10月4日付けの本コラムで「お墓参りに持参するお供えの花は何がいいの?」を取り上げましたが、最近は墓石本体(特に洋型墓石)に草花を彫刻することが人気となっています。シンプルな線彫りや立体彫刻でリアルに表現したもの、あるいは彩色を施したものも見られます。その絵柄は施主や故人が好きだった草花を選ぶことが多いようですが、花にはそれぞれ「花言葉」がありますので、そこに永遠のメッセージを託して彫刻するのもよいかも知れません。絵柄の題材としては、伝えたいテーマ別や人柄、誕生月などから選ぶことができます。
テーマ別では「感謝」「悲しみ」など
例えばテーマ別で紹介すると、「感謝」を伝えたい場合、赤いポピーやベルフラワー、カンパニュラ、トルコキキョウなど。「悲しみ」を意味するものでは、紫のヒヤシンスのほか、キンセンカ「別れの悲しみ」、アリウム「深い悲しみ」、アンモビウム「永遠の悲しみ」、ヒガンバナ「悲しき思い出」、エリカ「寂しさ」、ワスレナグサ「私を忘れないで」など。あるいは人柄を表す花言葉では、ゼラニウム/サルビア/ラッパスイセンが「尊敬」を意味し、ベゴニア/カスミソウ「親切」、サボテン「温かい心」、ハナショウブ「優しい心」、ユリ「純粋」、チューリップ/白いストック/ボタン「思いやり」、アイビー/タンポポ/ベルフラワー/カンパニュラ/リンドウ「誠実」、モミジアオイ「温和」、ポピー「陽気で優しい」、ポーチュラカ「いつも元気」、シネラリア(サイネリア)「いつも快活」といったものが挙げられます。
メッセージを忍ばせることで「オンリーワンの墓石」に
多くの石材店では、人気や定番の草花の絵柄をある程度揃えていますが、希望する花の品種がなければ、自分自身で描いたり、フリー素材のイラスト集などから選べばよいでしょう(フリー素材でない場合、著作権を侵害しない限り模写またはトレースすればOKです)。生花は数日で枯れてしまいますが、彫刻であれば半永久的に残すことができます。そこに本人や家族にしか分からないメッセージを忍ばせることで、まさしく世界に一つしかない「オンリーワンの墓石」となり、より愛着を持ってお参りすることができるでしょう。