2018.05.09
今年の「桜川市大和の石まつり」は5月25日(金)~27日(日)に開催!
目次
茨城産地で開催される春の恒例イベント
茨城県桜川市及び笠間市に位置する真壁・羽黒・稲田地区は、岡崎(愛知県岡崎市)と庵治(香川県高松市)の両産地とともに、日本を代表する三大石材産地の一つとして知られています。その茨城産地で5月25日㈮から27日㈰までの3日間、春の恒例イベント「桜川市大和の石まつり」(会場=桜川市役所大和庁舎駐車場)が開催されます。
茨城産の花崗岩は、日本の近代化を陰で支えた立役者
茨城産地で石材業が発展したのは明治30年以降のことで、当時の農商務省による鉱物資源調査の結果、当地から良質の花崗岩が産出されることが判明し、それが明治・大正・昭和期の数多くの近代建築物や社会資本等に用いられたことによります。たとえば、明治27年竣工の東京府庁舎(現存せず)を始めとして、国宝の迎賓館赤坂離宮(旧東宮御所)や三井銀行本店、東京駅、日本銀行本館(増築第一期工事)、最高裁判所、東京証券取引所、都電の敷石などにも使われました。その当時、石材の輸送に使われた筑波鉄道筑波線(土浦~岩瀬間)は昭和62年に廃線となりましたが、現在はサイクリングロード「つくばりんりんロード」として整備され、旧駅のプラットフォームなどが当時の名残を伝えています。建築以外では墓石や庭燈籠などの石工品も盛んに作られ、「真壁石燈籠」は伝統的工芸品に指定されています。
石材産地ならではの名品が勢揃い!
石まつり会場には、産地の職人さんが丹精込めて制作した墓石や燈籠のほか、お地蔵様やカエル、フクロウなどの石工品、あるいは女性に人気のガーデニング用品など、伝統技術を駆使したものから最新デザインまで各種石製品が勢揃いします。その制作者である社長さんや伝統工芸士さんらと気軽に話せるだけでなく、何よりも産地ならではの名品をお得に購入できる絶好のチャンスとして、県内外や都内からも毎年多数の来場者が詰め掛けます。石彫や絵付けなどの体験コーナーもあり、子どもから大人まで終日楽しむことができます。近くには安産・子育祈願で有名な「雨引観音」(開山587年、坂東第24番札所)もありますので、ぜひ観光がてら足を運んでみてください。