大阪には市設霊園がたくさんあるけれど…

写真：服部徳風墓地

公営墓地の一般区画で定期募集しているのは泉南メモリアルパークのみ

大阪市には実に64ヵ所の市設霊園がありますが、そのうち使用者を定期的に募集しているのは、泉南メモリアルパーク（阪南市）と瓜(うり)破(わり)霊園（大阪市平野区）内合葬式墓地の2ヵ所のみとなります。瓜破霊園や服(はっ)部(とり)霊園（豊中市）などでは、返還された墓地が一定数確保できた時点で、区画分割や参道整備などした後、再貸付けをしていますが、定期的な募集はしていません。なお返還墓地の再貸付けは、泉南メモリアルパークでも行なっていますが、その使用料は新規墓地よりも安く設定されていますので、「少しでも安いほうがいい」という方にはお勧めです（同霊園では、運転手付き電動カートを墓参者に無料で貸し出すサービスもある）。

市民の憩いの場「服部緑地」ってどんなところ？

大阪市設服部霊園は、大阪四大緑地の一つ（他の3つは、鶴見・久宝寺・大泉）、服部緑地に隣接していることでも知られます。面積は約126ヘクタール（甲子園球場33個分）という広さで、緑豊かな自然のほか、都市緑化植物園や日本民家集落博物館、野外音楽堂、陸上競技場などがあり、四季を通じて行楽客で賑わう、市民の憩いの場となっています。また園内のほぼ全域が風致地区に指定されていて、日本の都市公園100選や歴史公園100選にも選ばれています。大阪府は2025年に開催される万国博覧会の誘致を目指していますが、実はその会場候補地の一つにこの服部緑地が入っているそうです。

服部緑地の近くに墓地を持つには…

その人気の服部霊園で随時募集しているのは、残念ながら納骨堂（1体用の個人檀と、最大10体まで収蔵できる家族檀の2種類）のみです。返還墓地の抽選会は不定期なうえ、あったとしてもそれに当たる保証はありません。それでも諦めきれないという方は、同じ市内にある民間の公園墓地「服部徳風墓地」がお勧めです。場所は服部緑地のすぐ南側で、阪急宝塚線・天神服部駅から徒歩10分という好立地です。市設霊園が最寄り駅（北大阪急行線・緑地公園駅）から2㎞ほど離れていることを考えれば、それを上回るメリットと言えるでしょう。南向きの日当たりのよい平地にあり、管理の行き届いた美しい霊園ですので、こちらもぜひ検討してみてください。