2017.08.10
室内墓に関するアンケート調査を実施
目次
~室内墓の認知度は未だ低いが、若年層になるにつれて抵抗感が薄れている傾向~
石材業界唯一の経済産業省公認団体「全国石製品協同組合(以下 全石協)(東京都港区、理事長 太田明)」は、都市部に増加している”室内墓”についてのアンケート調査を実施し、得られた回答結果の概要をまとめました。
【アンケート結果サマリー】
◇回答者の76.4%が室内墓を知らないと回答。また回答者の80.5%が室内墓に入ることを希望していない
◇女性の方が、室内墓に対する認知度や肯定的な回答が多く、年代別では、若年層になるに従って、室内墓に対する抵抗感が薄れる傾向。地域別には東北・北陸が若干室内墓に関して肯定的な意見が多い
◇形式別に室内墓に求めることとして、ロッカー形式の室内墓は48.4%が永代供養であってほしいと答え、自動搬送式の室内墓は49.3%が代々継承するお墓であった欲しいと回答
― お墓に関するアンケート調査概要 ―
【調査対象】全国 30代以上 男女
【調査期間】2017年7月1日~7月11日
【調査方法】インターネット調査
【有効サンプル数】 3,309名
【調査結果】
■「室内墓」を知っていますか?
形式が複数ある「室内墓」について、「室内墓」を知っているか?どの形式の室内墓を知っているか?という質問に対し、”知らない”という回答が最も多く76.4%、 “自動搬送式”を知っているという回答が9.5%、”室内に建てる”ことは知っているという回答が7.3%、さらに”ロッカー形式”を知っているという回答が6.9%となった。一方、室内墓に入りたいかという質問に対し、”どれも入りたくない”という回答が80.5%となりました。
■室内墓に入りたくない回答者の属性比較
”室内墓に入りたくない”と回答した割合を属性で比較すると、男女では、女性(73.9%)の方が男性(82.3%)に比べ室内墓に肯定的な回答が若干強く、年代別では、若年層になるに従って肯定的な回答が多くなる傾向が見られました。また、地域別では、東北(71.5%)・北陸(66.9%)が比較的室内墓に肯定的な意見が若干強い傾向にあることが分かりました。
■室内墓で希望するシステムは何ですか?
室内墓を求める人に、希望するシステムを聞いたところ、ロッカー形式では、永代供養(期限付きの供養)を希望する回答者が48.4%と多く、自動搬送式では、通常のお墓同様代々お墓を継承して行くシステムを希望する回答者が49.3%と多いことが分かりました。
《まとめ》
消費者にとって室内墓という形態のお墓は、まだまだ認知が低く、知らないがゆえに積極的に希望する人が少ないことが分かりました。男女を比べると、女性の方が室内墓に対する認知度や肯定的な回答が多いことから、女性の方がお墓についての知識や意識が高い傾向にあることが想定できます。年代別では、若年層になるに従い室内墓に対する抵抗感が薄れる傾向があり、またエリアでは、東北・北陸など積雪が多い地域に肯定的な意見が多く、この地域での室内墓の需要が存在することを示唆しているのではないかと分析できます。
形式でみると、ロッカー形式の室内墓は永代供養、自動搬送式の室内墓は代々継承するお墓という消費者の認識や希望があることから、特に自動搬送式の室内墓について、施設自体の永続性に関する問題解決の必要性が浮き彫りとなりました。