2017.07.07
葬送サービス・エンディングサポートの総合展示会って!?
目次
株式会社石長のデザイン墓石(グッドデザイン賞受賞)
「葬送儀礼文化の継承と再構築」をテーマとして
葬儀や仏壇、墓石といった葬送サービスに携わる業界を総称して「供養産業」などと呼んだりしますが、その供養産業の業者が集まる総合展示会「フューネラルビジネスフェア2017」が6月26日・27日の2日間、横浜で開催されました。今年で何と21回目で、「葬送儀礼文化の継承と再構築」をテーマとして、さまざまな商品やサービスが紹介されました。本サイトを運営する全国石製品協同組合も後援団体の一つで、ブース出展もありました。
仏壇や手元供養も樹木葬の流れを汲む新たな動き
会場内で目に付いたのは、「花」にまつわる出展が多かったことです。もともと葬送関連では、仏花(「フューネラルフラワー」とも言います)や生花祭壇などがありますが、今回は仏壇やお墓(手元供養)にもその傾向が見られました。
たとえば、卵型の透明のカプセル(アクリル製)に造花とお骨を入れた可動式の仏壇(カプセル単体で使用すれば、骨壷や手元供養として使用可能)であったり、生花を瞬間冷凍させ真空状態で乾燥させたフリーズドライフラワーを額縁状のケースに入れてお骨とともに供養するハイブリッド仏壇(仏壇とお墓の一台二役)といったものもありました。お墓ではガーデニング霊園や樹木葬が人気を博しているように、仏壇や手元供養でも花を採り入れた商品が今後のトレンドとなるような予感がしました。
祭壇を使わない葬儀「キネマ葬」も登場!
極めつけは、祭壇を使わず(あるいは祭壇と併用して)、生前に専門家が製作した自分史の映像を大型スクリーンに映す「キネマ葬」です。お坊さんが読経するときは、そのお経の意味を映像化したものが流れる仕掛けになっていました。会場ではそのようすを拝見しましたが、まさしく上映会のようでした。
葬儀やお墓も国・地域によって違いがありますが、世界的に見て、日本の葬送文化はここ数年の短期間でかなり大きく変化しています。しかし、どんなに時代が変わっても「大切なもの」だけは見失わないようにしたいものです。